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この自然界で病院があるのはヒトとペットだけです。その他の動物は全て、自然治癒力で自分自身を癒しています。私が診てきたペットたちは、他の病院では「もう治りません」と言われたり、「一生薬でコントロールするしかありません」と言われてしまった子がほとんどです。
でも、自然治癒力を引き出してあげると、経過に個体差はあるものの、皮膚病が改善したり、乳腺腫瘍が自然退縮したり、糖尿病から回復したりと、持ち前の治癒力でものの見事に復活していくのです。それだけでなく、体臭が気にならなくなった、元気になった、毛ヅヤが良くなってきた、無駄吠えをしなくなったなど、さまざまな効果が得られたのです。
もちろん、「食事だけ」とか、「ペットマッサージだけ」とかで必ずしも全てが解決するわけではありません。でも、食事などの生活を見直してペットの「自然治癒力」を高めていけば、健康になるだけでなく、病気になってしまったとしても掛かり付けの獣医さんの治療の効果を促進できるのです。
食べ物で自然治癒力を高め、病気を治療する
この「常識」的ではない試みが、実は非常に効果的だったので、多くの飼い主さんの方々に「こんな方法もある」ということを知っていただくのが須崎動物病院の目的です。
症状は不快なものではあるかもしれませんが、悪いものではありません。「体のバランスが崩れてしまいましたよ」というサインに過ぎません。
痛かったり、かゆかったり、だるかったり、などと辛い場合もありますが、認識を間違えると、進むべき方向を間違えて、かえってこじらせることになります。
何らかの症状が出たときに、「この症状は何を意味するんだろう?」そう考えることが重要です。例えば、中国医学に出てくる五行説によると、 胃腸の調子が悪くなると、皮膚にサインが出てくる といわれています。
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本来ならば(上図)食べたもの(上図1)が、消化吸収され、吸収されなかったものが、腸から便として排泄されます(上図2)。 でも、便秘などで(下図)腸から出にくくなって(図1)、腸に溜まったままになると、身体は「このまま不要なものが体内に溜まっていたのでは不都合だから、何とかして排泄しよう」と、次なる排泄ルートの「皮膚」から出そうと反応するのです(下図2)。 |
実際、みなさんの中には、脂っこいものを食べた翌日にニキビができる、などというご経験をお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。また、お肌にトラブルをお持ちの方は、おなかの調子が良くないことが良く見受けられます。この様に、体内に溜まってしまった不要なものを排泄しようという身体の働きを「排毒」といいます。
排毒ルートは、汗、鼻水、涙、体臭、熱、など、出るところ全てが経路となります。
これらのことは、ペットにもいえることです。皮膚の状態が悪いときに、皮膚だけをケアしても、症状は改善されるかもしれませんが、根本的な問題が解決されていないので、充分な治療とはいえません。
もちろん、腸の具合が悪いということは、そうなった原因もあるということで、そんなに簡単な話ではありません。
須崎動物病院では、時間をかけて、飼い主さんに症状の意味と、体内で何が起こっているか説明させていただいた上で、排泄を促進させ、自然治癒力が発動する根本的な治療を目指します。
症状は不快なものではあるかもしれませんが、悪いものではありません。「体のバランスが崩れてしまいましたよ」というサインに過ぎません。
私たち人間も、動物も、毎日の生活に必要なエネルギーは食事から摂取しています。
ところが、不適切な食事を摂り続けると、病気になることがあります。充分なエネルギーや栄養を摂取できなかったり、体内(特に肝臓)で処理するのにかなりエネルギーが必要だったり、腸内で異常発酵したりなどが原因となることがあります。
病気を治すためには、
症状を軽減させる → 体質改善する → 自然治癒力を高める → 治癒する
ことが必要です。この中で、「体質改善する」ためには、やはり、「体に負担の少ない、個々のケースに適切な食事」を摂ることが必要不可欠です。
病気になってしまったらもちろん、病気の予防にも、食生活の改善は欠かせません。須崎動物病院では、動物種、大きさ、体調、体質などのケースに応じて、適切な食事をコンピューター分析の上、アドバイスしております。
食事による体質改善が進んで、エネルギーが補給されれば、体は自然と治ろうと動き出すものです。
焦らず、慌てず、しかし着実に良くなっていきたいですね。
薬は悪いものではありません。適切に使うなら、非常に有効な道具です。瀕死の状態で動物病院に運ばれてきた動物が、薬でなんとか命をつなぎ止めたという例はいくらでもあります。ですから、「薬」をすべて目の敵にするような態度は、短絡的だといわざるをえません。
しかし、薬は病気を「治す」ものではありません。症状をコントロールするものです。
症状をコントロールして落ち着かせ、その間に自然治癒力が高まった場合に病気が治るのです。
症状が消えることと、治ることは全く違うことですので、誤解なさらないでくださいね。
あなたのペットが動物病院で「症状を消す治療」を施されているのか、「自然治癒力を高める治療」を受けているのか、明確にしてください。この誤解がトラブルの原因になっていることが多いのです。
須崎動物病院では、薬を使わずに、自然治癒力を高めて治癒を加速させる治療・アドバイスを行っております。例えば、ガンなら免疫力を高め、アレルギーなら代謝を高めて、排泄を促進させる、治療内容には、食事療法やマッサージなども取り入れております。
あるアトピー犬の例ですが、食事の見直しをして、だいぶ良くなってきたのですが、しかし「完治にもう一息」といったところで、なぜか悪化と回復を二か月ほど繰り返していました。
おかしいなと思って調べてみると、ビックリすることに気づいたのです。それは飼い主さんの体調や行動に対する反応でした。
ちょっとした体調のアップ・ダウンに「あぁ、また赤くなっちゃった」「あぁ、また痒がっている」、ちょっとした行動に対して「それ咬んじゃダメ!」「そこ上っちゃダメ」「ダメ、ダメ、ダメ…」。もし、あなたの親、兄弟がこんなだったら、あなたはどう感じるでしょうか?
そうです、結局飼い主さんの極度の不安症・過敏症が炎症悪化の原因だったということです。ペットの行動や、ちょっとした症状の変化に慌てたり、イライラしたりすると、その飼い主さん自身のストレス状態が確実にペットに伝わります。そしてそれがペットのストレスとなって、さらに症状が悪化したり、病気がなかなか完治しなかったりするのです。
私の治療メニューには、必要ならば飼い主さんのストレス・コントロール法も含まれます。
前述の例では、これをマスターしていただいた後、ひどく悪化することはなくなりました。飼い主さんの不安を取り除いてあげることは、ペットの健康にとっても非常に重要のようです。
「愛犬のための手作り健康食」が世に出てから、全国からメールをいただいております。そのご縁で往診に伺ったこともありました。
そんななかでよく言われることが、「完全に本の通りにはできていないんですがぁ…」とか、 「本に書いてあるもの以外は入れてはいけないのでしょうか?」 というものです。
結論から申しますと、毎食毎食キッチリしたものなんて作る必要はないんです。私たち人間だってそうじゃないですか?(って、私はそうなんですが…)ですから、ある程度は適当でいいんです。そんなに構えて作らないでください。
私の本は、仮に「まじめな読者」の方が、毎日同じものを作ったとしても、大丈夫なように、栄養価をコンピューターで計算して分量調整しておりますが、「毎日タマネギを2個とチョコレートを2枚食べさせる」などという間違いを起こさない限り、あまり神経質になる必要はありません。
やらない方がよいものを覚えておいて、あとは「てきとうに」でいいと思います。
飼い主さんが納豆が苦手で、「ウェ〜ッ」とか言いながら与えるよりは、他の手を考える方が良いと思います。私たちだって、「これ、ホントに美味しくないんですけど、どうぞ。」なんて出されたら、食べたくないですからね。
「今日は煮干しを切らしてしまったから、サプリメントで補おう!」そんな軽いノリで結構です。
「苦行」は絶対にダメです。楽しめる範囲で与えてください。
それと、食事で全てが解決するかというと、そうでもない場合があります。
例えば、交通事故にあったとき、食事で元に戻そうなどとするのではなく、病院で適切な処置を受けた方がいいのは、誰が考えても明らかです。
つまり、食事を見直すことには、
●動物病院の治療効果をより高めるため
●病気になりにくくするため
という目的があります。食事は確かに大事なのですが、何でも食事で治すことができるなどとは思わないでください。
最良の組み合わせは「対症療法」プラス「体質改善」です。対症療法無き体質改善は、ときに「つらいだけ」になってしまいがちです。理想を追い求めつつ、現実もしっかりと見極めてくださいね。
また、「危険なものを口にさせたくないのですが、どうやったら完全に防げるでしょうか?」という質問を受けることがあります。
お気持ちはよく分かりますが、私は「そういう実現が難しそうなことを考えるなら、影響を最小限にくい止めるために排泄をスムーズにしようと考えた方が楽で、現実的ではないですか?」と答えています。つまり、「このご時世、ある程度身体に負担のかかるものが入って来るのは仕方がない。大切なのは、その影響を受けないように、いかにドンドン出してやるかだ。」ということです。身体の処理能力を高めることで、環境からの影響を最小限にくい止めることを考える方が現実的だと思うのです。
もちろん、同時に一方で、「身体に優しいものが増えるような社会の流れ」を作っていかなければならないのですが、まずは身近なところからです。
みなさんが掛かり付けの動物病院に行ったとき、治療が終わって薬を渡されるとき、担当の獣医師に「この薬を使って治療し、この子の自然治癒力が上がるのを待ちましょう」といったことを言われると思います。
また、「治すのはこの子自身であって、獣医師というのはこの子の自然治癒力を高めるお手伝いをする仕事なんですよ」といったことも耳にされるかと思います。
短期間で治る場合もあれば、残念なことに、なかなか元気な状態に戻れないケースもあるわけです。そんなとき、飼い主さんは、「薬が効かなかったのでは?」、「手術が失敗したのでは?」、「獣医師がヤブなのでは?」と、批判的になりがちです。
しかし、それでは、病気で苦しんでいるペットはちっとも喜ばないと思うんです。それよりは、ちょっと視点を変えて、病気になったペットと一番長く接している「飼い主さん」が愛犬の自然治癒力を引き出し高めるように心掛け、「獣医師」の治療効果を加速させる方法を取った方が建設的ではないでしょうか?
もっとよいのは、健康なときから自然治癒力がうまく働くような生活環境を作ってあげることです。つまり、「ペット」、「飼い主さん」、「獣医師」の三者でペットの健康を維持し回復させる役割を分担しましょうという提案なのです。